重要なポイント:
- RACIチャートとは? RACIチャートはプロジェクト管理ツールで、実行責任者、説明責任者、相談先、または通知先としての役割を明確化し、コラボレーションとタスクの所有権を強化します。
- 各RACI役割の意味とは? 実行責任者(個人)はタスクを実行し、説明責任者(個人)はタスクの完遂を監督し、相談先(利害関係者)は意見を提供し、通知先(チームメンバー)は最新の進捗状況に関する報告を受けます。
- RACIチャートを使用すべき理由とは? RACIチャートを使用すると、意思決定、コミュニケーション、説明責任が向上し、タスクの役割に関する混乱が解消され、アジャイル移行が容易になります。
- RACI チャートによくある落とし穴とは? 課題としては、RACIモデルが固定的に取り扱われること、役割が誤って分類されること、過剰なタスクが含まれることなどがあり、これらは混乱と非効率性をもたらします。
- WrikeのRACIテンプレートの機能とは? WrikeのRACIテンプレートは、役割の割り当てを効率化し、プロジェクトの明確さを高めることで、複雑なプロジェクトでの効率的な管理を可能にします。
キャリアの初期のころ、優れたリーダーになるには何でも自分でやる必要があると思っていました。 問題を解決し、質問に答え、更新情報を追いかけ、まだコントロールできていないと感じることもありました。
その後、誰が何をしているのか、何をしていないのかを明確に定義するというアイデアを教えてもらいました。 その概念全体はRACIモデルと呼ばれるもので、簡単にシフトでき、すべてが大きく変化しました。
RACIチャートを使ったことがない方や、単に効率的な方法を聞きたいだけという方でも大丈夫です。この記事では、このチャートの概要と効果、そして実際の使用について説明します。 実用的なものをお探しでしたら、Wrikeの RACIテンプレート — 2週間無料のトライアルをぜひご利用ください。
RACIチャートとは?
RACIチャートは、プロジェクトチーム全体の役割と責任を明確にするシンプルなプロジェクト管理ツールで、タスクの所有権に関する混乱を防ぎます。 各役割を実行責任者、説明責任者、相談先、報告先として分類することで、コラボレーションを改善します。
RACIは責任分担マトリックスとも呼ばれます。 私は、複数の利害関係者を必要とする複雑なプロジェクトにこのフレームワークを使用しており、事態が複雑になっても一貫して明確性を確保できています。
視覚重視で学習したいという方のために、フレームワークの使用方法を説明したRACIチャートチュートリアルをご用意しております。
RACIの意味
前述のとおり、RACIは次のことを意味しています。
- Responsible(実行責任者)
- Accountable(説明責任者)
- Consulted(相談ro
- Informed(報告先)
各役割の内容と、大小さまざまなチームでそれがどのように展開されるかについて説明します。
実行責任者
これは、対象タスクに積極的に取り組んでいるチームメンバーです。 彼らは、コードの記述、ページのデザイン、レポートの実行、データの収集などを行っています。
これはほとんどのチームがデフォルトで設定する役割です。 タスクを完了する責任はそのタスクに取り組んでいる人にあると思われがちです。 それは事実ですが、RACIチャートではこの役割がラベル付けされているため、プロジェクトの進捗を追跡して、後で適切な人に説明責任を果たしてもらうことが簡単にできます。
私が学んだことの一つは、特に主な利害関係者が複数存在するタスクでは、複数の人に責任を課すことができるということです。 しかし、関与する人員が多すぎると遅れが生じる可能性があるため、常に焦点を絞るようにするべきです。
プロジェクトの役割が不明な場合、Wrikeを使用して タスクを分解して サブタスクにし、それぞれを特定の人員に割り当てることができます。 例えば、「キャンペーンの立ち上げ」を3人に任せるのではなく、「メールコピーの作成」、「クリエイティブのデザイン」、「自動化の設定」に分割し、それぞれにオーナーを1人ずつ割り当てることができます。 これにより責任が明確になり、混乱や重複作業を避けることができます。
説明責任者
説明責任者はタスク完了を総合的に監督します。 この役割は特に、プロジェクトチームが実行責任と説明責任が同一であると想定している場合に混乱を引き起こします。 これらは同一ではありません。
説明責任者は必ずしもタスクを実行しているとは限りませんわけではありません。 彼らは、プロジェクトタスクが完了し、期待通りであることを確認するために配置されます。
説明責任者がプロジェクトマネージャーである場合があります。 あるいは、ビジネスアナリスト、部門リード、またはクライアントの連絡先が務める場合もあるでしょう。 重要なのは、説明責任者は1名のみであることです。
McKinsey & Companyの研究では、 意思決定に優れた組織はわずか20%であり、大人数で説明責任を共有すると、問題がさらに悪化する可能性が高いことが示唆されています。 複数の人が説明責任者に指名されていると、誰が結果の責任を負っているのかを特定するのが難しくなります。
以下は、通常、説明責任者に期待すべきことです。
- 主要な決定を承認する
- プロジェクトタスクとタイムラインを監視する
- チームにとっての阻害要因を取り除く
- 主要な利害関係者とコミュニケーションを取る
- 計画が崩れたときにエスカレーションを担当する
- 最終成果物をレビューし承認する
高度なスキルを持つチームと協力している場合、RACIマトリックスにこの役割が正式に明記されていることを常に確認してください。
相談先
相談先はタスクを完了するための関連情報を提供します。 RACIチャートを作成する際は、プロジェクトを正しい方向に導くための専門的な洞察や歴史的知識に長けた主要な利害関係者を常に特定する必要があります。
一部のチームでは、この役割が完全に無視され、後に高額な再作業が発生することがよくあります。 したがって、私は特にプロジェクト計画の段階では適切なタイミングで彼らを参加させるよう心がけています。
報告先
この役割は無視されがちですが、誰かを情報のループから外すと、必要以上のドラマが生まれてしまうことがあります。 これらのチームメンバーは、相談ではなく、プロジェクトの最新の進捗状況に関する報告を受けます。
以下が報告先を務める可能性があります。
- 上級管理者
- 予算を管理する財務チーム
- 成果に依存する隣接部門
- 納品を待っているクライアントや外部パートナー
- 整合性を監視する人事部やコンプライアンスチーム
複雑なプロジェクトにRACIチャートを使用する際には、予期せぬ事態を避けるためにこのグループを含めます。 また、ライブコミュニケーションチャンネル( 共有ダッシュボードなど)を活用して、彼らにリアルタイムで最新情報を伝えることもできます。

RACIマトリックスの例
RACIチャートのことがまだよくわからない方のために、ウェブサイトの立ち上げに私が使用した基本的なセットアップをお見せします。 作業がどれだけ複雑になろうとも、形式は変わりません。

キー:
- R = 実行責任者
- A = 説明責任者
- C = 相談先
- I = 報告先
RACIチャートの利点とは?
私は企業レベルの製品展開を十分に経験しており、ほとんどの問題は悪意から始まるわけではないことを承知しています。 RACIフレームワークを使用して、タスクレベルで明確な期待事項を設定すれば、チームメンバー全員が各自の役割と責任を理解できます。 RACI チャートには、プロジェクト成果を向上させる多くの利点があります。
プロジェクト管理のRACIチャート作成において特に重要な利点は次の通りです。
より良い意思決定プロセス
しっかりと構築されたRACIマトリックスは、意思決定者にスポットライトを当てます。 誰が最終決定を下し、誰が相談を受け、誰が報告を受けるのかを、全員が把握できます。 この明確さによって、問題解決が加速し、チームの作業効率が向上します。
コミュニケーションの増加
プロジェクトマネジメント 協会:「報告を受ける人物、報告の頻度、情報の詳細度を規定することで、RACIチャートがコミュニケーションプランの基準として機能します。」誰が情報を提供されるべきか、誰が報告を求められるべきか、誰が最新情報を必要としているかがわかることで、自然にノイズが減少します。
説明責任の促進
どのプロジェクト計画プロセスでも、タスクと作業負荷を明確にする説明責任者が必要です。 説明責任者がいなければ、チームが停滞し、リスクが未発見のままになる可能性があります。 しかし、説明責任者が明確であれば、プロジェクトはより迅速に進行し、各チームメンバーが役割の透明性を高めることができます。
アジャイル移行の改善
RACIチャートは、アジャイルな移行における責任の概説に特に役立ちます。 新しいプロジェクトの役割の調整や、役割と責任の明確化が可能で、各チームメンバーが期待される貢献について理解できます。
タスク上の役割に対する混乱の排除
私は、RACIチャートの作成に関して、後にプロジェクトで非常に役に立つという点が好きです。 引き継ぎ時、エスカレーション時、またはプロジェクトの途中で誰かが参加する時、このチャートは迅速なコンテキスト移行のためのクイックリファレンスガイドとなります。
責任分担マトリックスの利点を理解していただけましたら、次に考えるべき質問は「各プロジェクトに1つずつ必要か?」です
正確な答えは固有のニーズによって異なりますが、答えを導き出すには下のチャートが役立ちます。

RACIチャートの限界とは?
私は、RACIマトリックスがいかに有益であってもそれを万能の解決策として扱うべきでないという教訓を得ました。 あるプロジェクト計画セッションで、私はビジネスアナリストを製品サイクル全体に渡って関与させていました。 彼らを単に「相談先」とラベル付けするだけでは、彼らの実践的なインプットと重要な意思決定の瞬間における彼らの影響力が反映されていませんでした。
また、RACIモデルは紙の上では整然としていますが、プロジェクトはめったにそのように整っていません。 時々、チームメンバーは同時に複数の役割を担います。 この流動性は、静的フレームワークやRACIマトリックスでは捉えにくいのです。
チャートは古くなると、その力が失われます。 定期的にレビューして更新しておかないと、チャートの信頼が失われます。
RACI チャートを使用すると、パワーダイナミクスが表示されないことに気付くでしょう。 ジュニアチームメンバーは、「実行責任者」に任命されていても、上司の同意を得ることなく行動することをためらう可能性があります。たとえその上司が正式な意思決定者でなくても同じです。 この現実を無視すると、複雑さによってチャートが意思決定方法から切り離されているように感じることがよくあります。
RACIチャートの作成方法
私は、マーケティングキャンペーンや社内文化プロジェクトのためにRACIチャートを構築しており、そのアプローチ方法は以下の通りです。
1. プロジェクトのすべての役割を特定する
プロジェクト計画と管理プロセスの最初のステップは、タスクに関与するすべての人員のリストを作成することです。 このリストに掲載される可能性がある人員は以下の通りです。
- チームメンバー
- マネージャー
- 部門長
- 利害関係者
あるプロジェクトで、私は職位名しかリストに載せておらず、同じ職位で異なる役割と責任を持つチームメンバーが2名いることに後で気づきました。 これにより所有権に関する混乱が発生しました。 それ以来、特に重複がある場合には、明確にするために氏名を用いるようにしています。
遅延やエラーを避けるために、各チームメンバーの役割も明確にしておく必要があります。 Wrikeで人気の ガントチャート機能を使って依存関係やマイルストーンを作成しておくと、プロジェクトの進捗をより良く把握できます。

2. プロジェクトのすべてのタスクを特定する
すべての役割(あるいは様々なタスクの実行責任者)がそろいました。次にタスク自体をリストアップします。 タスクは次のように分解できます。
- 活動
- 成果物
- マイルストーン
- 重要な決定事項
特定したすべてのタスクをRACIチャートの垂直軸に入力し、設定した様々な役割と関連付けやすくします。 すべてのタスクを網羅したリストを作成したいところですが、リストが長すぎると混乱を招く恐れがあるため、場合によってはRACIチャートをシンプルに仕上げた方が良いでしょう。
3. チャートの構造を設定する
役割とタスクがそろったら、それらをチャートにまとめます。 グラフィックやアニメーションの作成がお好きでしたら、RACIモデルに色分けを追加すると、特に視覚的要素を好む利害関係者にとって読みやすいものに仕上げることができます。 それ以外の場合は、シンプルにまとめましょう。
RACIチャートは、Confluence、Excel、Google Sheetsで、あるいは直接Wrikeで作成できます。 共有や編集、週次チェックインやダッシュボードへの埋め込みなどが簡単にできるようになります。 また、プロジェクト管理プロセスの一部としてチャートを維持できます。 これにより、以下の例に示されているように、進捗、予算、チームへの割り当てを一元管理できるので、単なるサイドドキュメントとして無視されることがなくなります。
4. 各役割とタスクにRACIを割り当てる
RACIチャートが完成に近づいたら、次のステップとして各役割とタスクにRACIを割り当てます。 つまり以下の役割を担う人物を特定するということです。
- 実行責任者
- 説明責任者
- 相談先
- 報告先
分担:
- タスク
- 成果物
- 決定
R、A、C、Iの文字を、チャート内の関連する位置に加えてください。 例えば、ブログ投稿を公開する際にマーケティング責任者に報告する必要がある場合、マーケティング責任者の名前が一番上の行に、「ブログ投稿の公開」タスクが左の列に表示されます。 それらの間にある対応するボックスに「I」を追加します。
各タスクに必ず1文字を入力しなければならないというわけではありません。 例えば、実行責任者と説明責任者を指定しなければならない場合があるかもしれません。
また、プロジェクトチームメンバーを支援するが全責任を負うわけではないサポート役が関与するタスクがある場合もあるでしょう。 通常、各タスクの説明責任者は1名のみにするべきです。 他の人達が関与する場合は、相談先または報告先を任せるべきです。
5. チームとすべての関係者とともにレビューを行う
単独で作成されたRACIチャートが多すぎて、プロジェクトが始まった途端に役立たないという状態を何度も見てきました。 だから私はいつも、プロジェクトチーム全体と下書きを早めに共有て一緒にレビューを行います。 定期的にRACIチャートをレビューすることで、役割や責任の不均衡を見極め、対処することができます。
私たちは通常、一緒にチャートを確認します。 私はプロジェクトマネージャーとして、各チームメンバーに役割や責任に対する満足感を尋ねます。 そうすることで、プロジェクトの目的を全員がしっかりと理解できるようにします。
この作業に関わっていない関係者にも相談して意見を求めることができます。 RACIマトリックスを定期的にレビューすることで、ワークフローが合理化され効率化を実現できます。
RACIチャートのベストプラクティスとルール
RACIチャートそのものはこの仕事の半分に過ぎません。 あとの半分は、これを他者にいかに使わせるかということです。 プロジェクト管理へのRACIマトリックスの実装ついては、いくつかのルールとベストプラクティスがあります。
説明責任を分担させない
シンプルに聞こえますが、これこそ最もよく破られるルールです。 たとえ厳格に感じられても、各タスクの実行責任者は1名とするのはそのためです。 私にとってこれは譲れないルールなのです。 これにより、迅速な意思決定が促進され、タスクの所有権の透明性が維持されます。
プロジェクト管理ソフトウェアと統合する
チャートをタスクやタイムライン、コミュニケーションツールとともに使用できるようにすれば、チャートがチームの作業手段の一部になります。 プロジェクト管理ソフトウェアにRACIチャートを組み込むことで、説明責任が強化されます。
チャートを利用して対話を促進する
RACIマトリックスを作成する際には、決して作業の一環として扱わないでください。 代わりに、それを使って対話を促しましょう。 担当者にタスクを割り当てておくと、チームが想定を明確にし、重複点について議論する際に役立ちます。
チャートに情報を記入しすぎない
プロジェクトマネージャーが犯しやすい間違いは、情報を詰め込みすぎることです。
その場合はタスク過多や 役割過多が生じるかもしれません。 あるいは、各行に「実行責任者」、「説明責任者」、「相談先」などのレイヤーが多すぎる事態になる可能性もあります。 そうなると、見るのも嫌になるスプレッドシートのようになってしまいます。
チャートは気軽に参照できるように軽量に仕上げるべきであることを念頭に置いておきましょう。
RACIプロジェクト管理マトリックスで最良の結果を得たいのであれば、これらのルールに従ってください。

RACIチャートの実例
近々RACIマトリックスを作成される予定でしょうか? 以下は、私が何らかの形で取り組んだ2つのRACIチャートの例です。役割がどのように結びつくかを示しています。
例1:ホワイトペーパーの執筆
私はかつてB2B製品発売のプロジェクト主導したことがあり、その戦略の一環として詳細なホワイトペーパーの作成が含まれていました。 コンテンツチーム、フリーランスのSEOスペシャリスト、プロセスを可視化しようとする幹部などがいました。
そのプロジェクトにおける役割とフローは以下の通りです。
関与する役割:
- ライター
- エディター
- SEOスペシャリスト
- CMO
主な責任:
- リサーチと初稿
- 編集と事実確認
- キーワード戦略とSEOの最適化
- 情報公開と利害関係者への情報提供
それでは、RACIチャートがどのように構成されるか見てみましょう。
- R(実行責任者): ライターがリサーチと執筆を担当した
- A(説明責任):エディターが品質と最終承認を担当した
- C(相談先):SEOスペシャリストがキーワード使用とページ内要素について意見を述べた
- I(報告先):原稿の最終的な完成時にCMOが完成の報告を受けた
例2:ソフトウェアアプリの開発
私が担当したあるアプリの発売時に、6~7つの役割が関与しており、構造がなかったためにすぐに混乱してしまいました。 そこでマトリックスが役立ち、業務の実行者、内容、実行時期を確定しました。
関与する役割:
- プロジェクトマネージャー
- UI/UXデザイナー
- 開発者
- テスター
- DevOpsエンジニア
- テクニカルライター
主な責任:
- アプリ要件の定義
- ユーザーフローとインターフェースの設計
- フロントエンドとバックエンドの構築
- QAとユーザーテストの実施
- 展開とインフラストラクチャ設定
- ドキュメントとサポートコンテンツの作成
当時のRACIチャートは次のような内容でした。
- R: 私が製品チームと協力して要件を整理し、開発者が構築を担当した
- A: 開発者が、スケジュール通りのアプリ納入に対して責任を負った
- C:QAとテスターが開発中にフィードバックを提供し、問題を早期に指摘した
- I:ドキュメントの下書きが完成した後、私が進捗状況とリリースノートを使って重要な利害関係者と情報を共有した
RACIテンプレート: プロジェクト管理の合理化
RACIチャートを作成し始めた当初は、いつも一からセットアップしていました。 これはうまくいきましたが、時間がかかりました。
最終的には、RACIテンプレートを使うことがショートカットになることに気づきました。 テンプレートを使用すれば一貫した構造で作業でき、柔軟性のあるテンプレートを作成しておけば簡単に調整、複製、再利用が可能です。
そのようなわけで、私はWrikeの RACIテンプレートを使い始め、 template 以前のやり方に戻すことはありませんでした。 そこに価値を見出しているのは私だけではありません。
Siemens Smart Infrastructureは 最近、20か国以上、14,000人のユーザーに向けてWrikeを本格展開しました。 試運転、調達、第三者請負業者、環境・健康・安全(EHS)に至るまで、あらゆるものが関与する複雑なビジネスでは、全員に共通認識を持たせる方法が必要でした。
Siemens Smart Infrastructureでプロジェクト実行プロセスオーナーを務めるハンネス・ライトナー氏は次のように述べています。
「私たちは、労働時間を短縮して競争力を高めると同時に、世界規模のコラボレーションツールを提供したいと考えていました。」
Wrikeは、Siemens Smart Infrastructureに対し、カスタムワークフロー、強固なセキュリティ、およびさまざまな地域と分野にまたがるチームを統一するテンプレートを備えた中央ハブを提供しました。

各国の現実に即したプロジェクトテンプレートとエンド・ツー・エンドのワークフローをWrikeで作成しています… 顧客プロジェクトの規模と複雑さを反映する柔軟なプロジェクトテンプレートを作成しました。 また、快適性、セキュリティ、火災安全、エネルギーパフォーマンスサービスという4つの異なる建築分野に合わせて、Wrikeをカスタマイズしました。
ハンネス・ライトナー氏(プロジェクト実行プロセスオーナー)
RACIチャートの代替案
すべてのチームやプロジェクトタイプがRACIチャートに適しているわけではないので、代替案をいくつか用意しておくとよいでしょう。
目的は同様ですがニーズが異なる場合に適した3つのRACI代替案を紹介します。
CARS
CARSモデルの意味:
- Communicate(連絡先):相談や報告を受ける人
- Approve(承認者):リクエストを承認し、主要な決定を下す人
- Responsible(実行責任者):作業を遂行する人
- Support(支援者):タスクの完了を目指して責任者を支援する人
CARSモデルは、RACIチャートとは異なり、すべてをさらに細分化し、さまざまな役割や責任のニュアンスを識別しやすくします。
最適な用途: ある当事者が別の当事者を支援するという緊密な協力関係を強調する場合
DACIチャート
DACIチャートの意味:
- Driver(推進者):作業を行う人
- Approver(承認者):リクエストを承認する人
- Contributor(貢献者):作業に貢献する人、または作業に関する相談を受ける人
- Informed(報告先):プロジェクトの進行状況に関する報告を受ける人
進捗の主な推進者と、意思決定者を承認者の形で示した行動重視モデルを探している場合は、RACIモデルよりもDACIチャートの方が適しているかもしれません。
最適な用途:ある人がリーダーシップを取って活動を導き、承認者と貢献者が慎重にそれを支援するというプロジェクト
RASCIマトリックス
RASCIマトリックスの意味:
- Responsible(実行責任者):タスクの完了に 対して責任を負う人
- Accountable(説明責任者): プロジェクトの説明責任を負う人
- Supportive(支援者):責任を負うチームメンバーを支援する人
- Consulted(相談先): 相談を受ける人
- Informed(報告先):プロジェクトの進捗に関する報告を受ける人
RASCIモデルはCARSモデルと似ており、RACIアプローチを採用していますが、サポート役を増やせるスペースが追加されています。
最適な用途:追加の内外部支援を必要とする標準プロジェクト
WrikeのRACIテンプレートで役割を明確にする
ここまでRACIチャートや責任分担マトリックスの仕組みを説明してきました。このツールがいかにど強力であるかをお分かりいただけたことと思います。はおわかりでしょう。 各社のチーム( Arvig、Estée Lauder Companies、RPM Last Frontierなど)では、障害のないワークフローを必要とするプロジェクトにWrikeのテンプレートが使用されています。
その柔軟性こそがWrikeのRACIテンプレート の強みです。 拡大縮小、役割の自動指名、標準作業手順との合致が可能です。 これはどのグローバル組織にとっても大きなメリットです。
テンプレートで私が気に入っているのは、一度設定すれば同じプロセスを何度も繰り返し使え、一貫性と透明性を達成できるところです。 Wrikeは効率性を自然にあげてくれました。より迅速に作業に取り組めるようになり、予測より25%も多いアカウントに対応できるようになったのです。
カサンドラ・タガート氏(社長兼オーナー)
プロジェクト管理をより体系化し、チームが明確性を確保しつつ作業できるようにしたいなら、WrikeのRACI テンプレートをぜひお試しください。
RACIチャートに関するよくある質問
RACIの4つの構成要素とは何ですか?
RACIの4つの構成要素は、「実行責任者(Responsible)」、「説明責任者(Accountable)」、「相談先(Consulted)」、「報告先(Informed)」です。 それぞれ、タスクや決定の完了に対する関与レベルを示しています。
RACIは時代遅れではありませんか?
いいえ。 RACI は、プロジェクト、特に部門の枠を超えたチームや複雑なチームにおいて、役割や責任を明確にするために、現在も広く使われている効果的なツールです。
RACIチャートは効率的ですか?
はい。 RACIチャートは、混乱を減らし、意思決定を迅速にすることによってチームの効率を向上させることができます。
RACIの黄金ルールとは何ですか?
各タスクの説明責任者は1名にすべきです。 これにより、明確性が保たれ、最終結果の所有者が誰であるかについて混乱することがなくなります。
プロジェクトプランとRACIの違いは何ですか?
プロジェクトプランは、対象範囲、タイムライン、成果物の概要をまとめたものです。 RACIチャートは、役割の明確化に重点を置き、各タスクの実行責任者、説明責任者、相談先、報告先情報提供担当者を定義するものです。
RACIにおける実行責任者と説明責任者の違いは何ですか?
実行責任者とは作業を行う人を指します。 説明責任者とは、タスクを担当し、タスクの適切な完了を保証する個人です。
RACIチャートを作成すべきタイミングはいつですか?
RACI チャートはプロジェクトの開始時に最も役立ちます。特に、複数の人や部門が関与している場合は、役割の混乱を避け、協力体制を強化できます。